従業員の成果報酬を賞与ではなく手当として支給することで社会保険料は削減できるの?

Q. 従業員の成果報酬を賞与ではなく手当として支給することで社会保険料は削減できるの?

結論から先に申し上げると、社会保険料は削減されません。

基本的に、給与に係る社会保険料は毎年4月から6月までにおいて支給される報酬月額を基に算定されます。

そこで、成果報酬(営業手当、特別手当などの名目)を4ヶ月毎や6ヶ月毎に支給することによって、4月から6月までに支給する報酬を下げて、社会保険料が低く算定されるようにしている会社が見受けられます。

しかし、上記のような報酬は、「健康保険法」ならびに「厚生年金保険法」において「賞与」とみなされるため、賞与に係る社会保険料を控除して、後日、年金事務所に賞与支払届を提出する必要があります。

ちなみに、「健康保険法」ならびに「厚生年金保険法」における「賞与」の定義は、「賃金、給料、俸給、手当、賞与等の名称に関わらず、労働者が労働の対償として受けるすべてのもののうち、3ヶ月を超える期間ごとに受けるもの」とされています。

一方、年3回を超えて支給されるものは賞与とはみなされませんが、給与とみなされるため、算定基礎に含める必要があります。

 

関連記事

  1. マイナンバーカード 健康保険証、お薬手帳などと一体化
  2. 【他社失敗事例】不動産所得の申告誤り散見
  3. 生命保険加入による「節税対策」の嘘
  4. 【令和元年7月追加】消費税の軽減税率制度に関するQ&A(Q9)
  5. 自宅を会社の事務所にできるの?
  6. 年払いの費用(家賃、リース料、保険料、支払利息等)は1年分すべて…
  7. 節税保険に関する税制改正が公表 短期払のがん保険にも制限
  8. 給料の支払い以外で源泉徴収が必要な場合は?

最近の記事

PAGE TOP